アンリ・マティスはフォーヴィズム(野獣派)という芸術運動のリーダー的存在です
フォーヴィズムとは線を単純化して混じりけのない純粋な色彩を使用することで
作家の個性や感情を表現しようとしたグループです
ピカソらとともに20世紀芸術に革新をもたらした人です
《ダンスⅠ》
マティスで有名な作品はこの《ダンスⅠ》だと思います
美術の教科書にもよく登場します
この絵の何がすごいのか
私の見解ですが
やはりこれまでの芸術とは一線を画する大胆なスタイル
強烈な色彩と一切の無駄を省いた線で直接的に訴えていることが
やはり前衛的(時代を先駆けている)ということではないでしょうか?
今回改めてこの作品をじっくりみると
とてもプリミティブ(primitive)な作品だなと感じます
プリミティブとは直訳すると”原始的”
原始的であるということ
ラスコーの壁画やアフリカの仮面など、日本でいえば埴輪や縄文土器など
ピカソやモディリアーニなどはこれらの影響をとても受けています
このダンスもみんなで手をつないでダンスを踊っている
フォルムといい単純な色彩といい
とても儀式的宗教的なダンスように見えます
やはり歴史を遡れば芸術やダンスというのは宗教的な一面があります
日本でもお神楽がまさにそうですよね
マティスの《ダンスⅠ》も神様に捧げるダンスなのかも
私にはそう見えてなりません
そう考えると
儀式としてのダンスをこのような形で表現したマティスは本当にすごい!
とても幻想的で感動です!
この作品のほかに《ダンスⅡ》《音楽》というのもあります
どちらも原始美術を感じさせる素晴らしい作品です
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!