葛飾応為(かつしかおうい)という人を知っていますか?
葛飾北斎ではないです。
応為は北斎の三女です。
最近では北斎と一緒に取り上げられることもだいぶ増えてきました。
映画にもなってます。
応為は結婚していましたが離縁され父親のところに出戻りして
北斎の制作の手伝いをするようになります。
応為の才能は素晴らしく
北斎の作品の一部を応為が描いていたとも言われています。
今回、私が北斎ではなく応為を取り上げた理由は
応為の色彩と光の陰影がとっても魅力的で大好きだからです!
応為の代表作「吉原格子先図」
吉原遊郭のお店での道の往来で
中で花魁達が居並び、それを提灯を持った客が外から眺めています。
格子と提灯から漏れる光がとても幻想的で素敵です。
更に私がとっても魅力的だと思うのは
奥にいる花魁たちはどんな表情なのか分かるのに
格子のそばにいる花魁は逆光で全く様子がわからないのです。
お客となにか話しているのかとても気になります。
これらの光と色彩の表現が当時の他の浮世絵師にはあまり見られない
(個人的にそう感じています)
素晴らしい臨場感があるのです。
夜の吉原の人々の声、喧騒までもが聞こえてきそう!
私の個人的な感覚ですが
北斎は線も色彩もとてもエネルギッシュでパワフル
表現もカッコいいものが多いと感じるのですが
応為は光や色彩の繊細さ、細やかな表現が北斎以上にあるように感じます。
応為は北斎の制作の手伝いを主に行っていたた
応為本人の作品はほとんど見つかっていません。
北斎の作品の一部分を応為が描いていたのでは
という作品はいくつかありますが
そもそも応為が自身の作品として発表したものがとても少ないのです。
この時代に女性絵師としての活躍はやっぱり難しかったのかなと思います。
応為がいち絵師として活躍していたら
どんな作品が残っていただろうかと思ったりします。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!