フリーダ・カーロという画家をご存知でしょうか?
メキシコで一番有名な画家です
夫で壁画家のディエゴ・リベラとともに夫婦でメキシコ紙幣にもなりました
私が一番最初にフリーダ・カーロの作品を見た時の感想は
「グロい。女性が描いたとは思えないくらい。。。」
「なんでこんなわけわからない絵描いたの?」
「すごい眼力。。。」
素直に好き!といえる感じではなかったです。
でも
なぜか惹かれる。
なぜか気になる。
フリーダの生涯を想像すると涙がでてきます。
本当に強く強靭な精神力を持ちながらも繊細で
そして、どこまでも凛々しい人です。
フリーダの生涯は病気と怪我との戦いです
6歳のときにポリオに感染し、後遺症として右腿からくるぶしにかけて成長が止まり
やせ細り生涯成長することはありませんでした。
また、19歳のときにバスと路面電車の衝突事故にあい死んでもおかしくないほどの重症になります
脊椎が砕け十数本の骨を折り、鋼鉄の手すりが腹部に突き刺さり膣から出ていた
さらにそこに金粉の壺が破裂、フリーダの上にかかったそうです
これだけでも目を覆いたくなるような惨劇
この事故の後遺症から生涯背中と足の痛みと向き合うことになります
フリーダが絵を描くようになったのはこの時
痛みや入院生活を紛らわせるために描いていました
一生で30回もの大手術を受け、3度流産をし、離婚し、再婚し、晩年は足を切断しています
その反面、絵はルーブル美術館や多くの著名人に買い上げられるほど
非常に高い評価を受けました。
前置きが長くなりましたがこれを踏まえてフリーダの作品を見てみてください
フリーダの心情がそのまま絵になっているように思えませんか?
ディエゴと結婚できたことの喜び(周りからは祝福されなかったそうです)
常に自分の中心にディエゴがいるといっているような作品
体の痛み辛さが独特の表現で表され
流産した時の絶望感
その他、自分の中の多くの複雑な感情
感情がそのまま絵になっているようです
そして、彼女のアイデンティティの模索
自分は誰なのか
自分は何なのか
自分はなぜ生きているのか
それを模索しているようにも思えます
2002年『フリーダ』という伝記映画が公開され
DVDを私も観ました
夫のディエゴ・リベラを何度も『ディエゴ!ディエゴ!』と呼ぶのが印象的でした
結婚、浮気、流産、離婚、再婚とこの映画から
フリーダ・カーロとディエゴ・リベラの切っても切り離せない重要で複雑な関係性
また、足を隠すためにメキシコの民族衣装のロングスカートを常にまとうことで
フリーダのメキシコの民族の精神と美しさ凛々しさがにじみ出ているような気がしました
車椅子姿で大勢の人の前に現れても
弱々しさなんて全くなく誰よりも強く魅力的な姿!
フリーダの生涯はとても波乱万丈です
そして彼女の作品はほとんどが自画像です
その自画像に彼女のすべてが現れており
見た人を強烈に惹きつけます
そんな一筋縄ではいかないフリーダの強烈に魅力的な作品
是非観てみてください!
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!