ネーデルランドとはオランダのことです。
”Nederland”というのがオランダの正式な国名です。
オランダという言葉はホラント州(Holland)からきた言葉で日本独自に使われている名前なので、実は他の国では通じません。
ネーデルランド絵画というとオランダとお隣のベルギー、フランス北部あたりの絵画のことを指します。
オランダという国自体が日本ではメジャーな観光地でないのでオランダ絵画というと美術大好きな人でないとなかなか難しいかもしれません。
日本で一番知られている画家はやっぱり「フェルメール」じゃないでしょうか。
(むしろフェルメールがオランダ人ということを知っている人のほうが少ないかもしれませんが)
ちなみに、面白いことにこれだけフェルメールは日本で有名なのに、当のオランダやヨーロッパでは日本ほど有名ではないです。フェルメールがオランダで知名度が上がったのはほんのつい最近のことでフェルメール人気は意外と日が浅いのです。
じゃあ、オランダ人にとって昔から愛されてるメジャーな画家はというと
フランスを代表する絵画が『モナ・リザ』(?) だとしたらオランダを代表する絵画は間違いなくレンブラントの『夜警』です。
(蛇足ですが日本の代表絵画といったら葛飾北斎の『神奈川沖浪裏』か『凱風快晴』ですかね?みなさんはどう思います?)
ほかにオランダの画家というとフランス・ハルス、ファン・ダイク、ヤコブ・ファン・ロイスダール、ピーテル・デ・ホーホ
もっと古い人だと、巨匠ヤン・ファン・エイク、ヒエロニムス・ボス、ピーテル・ブリューゲル...etc
知っている人はいましたか?
まず、オランダ美術の歴史の流れから行くと(ものすごく大雑把に)
①初期フランドル(北方ルネサンス) 1400~1500年代
②バロック 1600年~1700年代
③オランダ黄金時代 1600年代(厳密にはバロックに分類されます)
・・・と続きます。日本でも有名な絵画はこのあたりに集中しています。美術の教科書でもちらちらでてきてます。
①初期フランドルの有名画家がヤン・ファン・エイク、ヒエロニムス・ボス、ピーテル・ブリューゲル
②③がレンブラント、ルーベンス、フェルメール、フランス・ハルス、ファン・ダイク、ロイスダール、ピーテル・デ・ホーホなど
上に挙げた人は全員大巨匠でそれぞれにオモシロ絵画があるのですが
筆者が特に面白くてユニークな激押しな「初期フランドル絵画」について見ていきます。
ちなみにフランドルとはオランダ南部、ベルギーあたりの地域のことです。
英語読みでフランダース
「フランダースの犬」の舞台でもありこの作品の中に出てくる絵画として有名なのがバロック時代のルーベンスの『キリスト降架』
「フランダースの犬」といったらルーベンスとセットでよく出てきます。
最近筆者も知りましたが「フランダースの犬」って日本で超有名ですが本場オランダ・ベルギーでは全然マイナー小説みたいです。これも意外。
話を戻して
オランダという国は絵画においても非常に独特な歴史と文化を持っており、ほかのヨーロッパの国とは絵画ジャンルも絵画技法も独自発達したものがたくさんあります。
その中でも初期フランドルの画家の絵は美術に詳しくない人が見てもオモシロくて超独特。
一番の特徴はやっぱりスーパー細密描写!
とにかく細かい!超リアル!虫眼鏡見ながら描いたの?というくらい細かいです。米粒大の人物でもデフォルメせずにリアルに描かれてます。
そして、それだけ細かいのに画面びっしりに何かが描かれててとにかくごちゃごちゃ!
情報量がめちゃくちゃ多くてちゃんと見ようとすると1枚の絵画だけでもえらい時間がかかります。
とにかく面白いです!
次回からその初期フランドルのオモシロ絵画をひとつずつみていきます。