hiro_ame’s blog

美術マニアで科学と宗教を学ぶのが大好きな絵描き。

黄金時代のエコール・ド・パリ

エコール・ド・パリとは「パリ派」という意味です これは、狩野派のような流派や印象派のような芸術運動ではありません 20世紀前半、1920年代、第一次世界大戦後の開放感と好景気で熱狂していたパリに集まった画家、詩人、作家、写真家などの芸術家たちのこ…

安心感を与えるミレー2

ミレーといえば「落ち穂拾い」がとても有名です それともう一つ ジャン=フランソワ・ミレー「晩鐘」 この作品の右奥に教会が描かれており そこで夕刻の鐘の音とともに農民が手を休めて 「主の御使い(アンジェラス・ドミニ)」で始まる祈りを捧げる様子を描…

安心感を与えるミレー1

ジャン=フランソワ・ミレーは1800年代のバルビゾン派の画家です バルビゾン派はフランスのバルビゾン村に集まった芸術家の運動で 主に自然の風景や農民を写実的に描いた人たちです そのリーダー核のミレーはゴッホやダリなど後世の画家達にとても愛され 多く…

鬼気迫る愛国心のミュシャ

ミュシャというと前回書いたポスター作家としてのミュシャ という印象が強いのではと思います もちろんそれもミュシャの一面ですが ミュシャはある時期からポスター作家を辞めています それからのミュシャは自国チェコとスラブ民族の伝承・神話・歴史を絵に…

線の魔術師ミュシャ

アルフォンス・ミュシャはチェコ出身の アール・ヌーヴォーの時代のポスター作家であり画家です 多くの会社の広告ポスターを制作しています 今でも色褪せない素晴らしいポスターです アーチ型の窓に静止した女性、周りの装飾、上下の文字 これがミュシャのポ…

「手」というモチーフ

「手」は一番身近で重要なモチーフだと思います 私も手を描くときは重要ではない部分だとしてもとても気を使います 千手観音の一つ一つの手もそれぞれ重要な意味があるように 手というのは、制作者の何か訴えや表現が 現れていることがよくあり、とても強い…

近現代を楽しめる東京国立近代美術館

「東京国立近代美術館」 皇居の敷地内にある大きな美術館で 日本で初めて常設展示を行った所です 美術の歴史のなかで近代というと だいたい1860年代から1970年代くらい明治~昭和初期を指します それ以降は現代美術といいます その時代の主に日本の美術品、…

世界遺産になった美術館

上野には美術館がたくさんあります 私が上野に通うようになってずいぶん時間が経ちました その中で一番のお気に入りの美術館 「国立西洋美術館」について 私が一番通っている美術館です (私はここを勝手に「ホーム」と読んでいます!) 名前の通り西洋美術…

ダヴィッドの超表現力

前回はダヴィッドのナポレオンの肖像画について書きました 今回も引き続きナポレオンの思惑いっぱい(笑)の作品を紹介します なぜ同じような意味あいのある作品をまた紹介するかというと 私はこれがダヴィッド最高傑作であることと そして、プロパガンダ(政…

ナポレオンの肖像画?

いまではスマホですぐに高画質の写真が 簡単に撮影できるような時代になりました でも写真が登場する前までは中世ヨーロッパなどでは 画像記録を残すのは画家の仕事です 今で言う写真館に行って誕生日や七五三などの記念写真をとる行為に代わるものが 当時で…

岡本太郎と生命エネルギー②

岡本太郎「明日の神話」「太陽の塔」 前回は「明日の神話」について書きました今回はその続きです 「太陽の塔」 「明日の神話」後の世界として観てみる 原爆投下後の世界圧倒的な人間の生命力自分はここにいるんだ!という強烈な自己の主張 太陽の塔の内部入…

岡本太郎と生命エネルギー①

岡本太郎「明日の神話」「太陽の塔」 「芸術は爆発だ!」のCMで有名な岡本太郎さんです注)このCMが流れていた頃私はまだ生まれてませんが。。。 「太陽の塔」は1970年の大阪万博で展示された建造物です塔の高さ約70m腕の長さ約25m それと同時期に制作された…

旅をするということ

旅をするということ(国内編)私にとって旅をするということは その土地の文化に触れる、その土地の空気に触れること どんな空気感がある街、土地なのかそれなので、基本的にその土地の自然や神社仏閣に行くことが殆どですこの土地ではどんな神様が信仰され…

やっぱり素敵なアール・ヌーヴォー

ガレのランプラリックのペンダントが欲しい もちろん手に入れるのは困難です。。。言ってみただけです。。。そもそも手に入れても貴重すぎて使えない。。。(^^; ガラス工芸家 エミール・ガレジュエリーデザイナー ルネ・ラリック どちらもアール・ヌーヴォー…

幻想的で荘厳なモロー(2)

前回はモローの「出現」について 主人公サロメの背景、物語と絵の違いについて書きました では、なぜモローはこのような表現の「サロメ」を描いたのだろう? モローは象徴主義の画家です 象徴主義とは 「目には見えない人間の内面や観念などを象徴的に表現す…

幻想的で荘厳なモロー(1)

私の大好きな画家の一人 ギュスターヴ・モロー 代表作「出現」 この作品を理解するには知識が必要かもしれません これは聖書や福音書の中の有名な一場面です 古代パレスチナの領主ヘロデ王は近親婚の不道徳をヨハネに責められ ヨハネを憎辛く思っていました …

情景に思いを馳せるフェルメール(2)

今回も引き続きフェルメールの魅力について書いてみました ☆フェルメールの魅力その4 徹底した画面構成力 前述した「牛乳を注ぐ女」はその典型例です とにかく構図が素晴らしい! 牛乳を注ぐ女 牛乳が流れている部分を軸として 左側は食器やパンなど多くの…

情景に思いを馳せるフェルメール(1)

ヨハネス・フェルメール オランダ(ネーデルランド)の1600年代のバロック期の画家です 国内外問わずとても人気が高いので フェルメール作品を一度は見たことがあるかと思います しかし、フェルメール本人や作品についての記録が少ないこと 作品数も現存して…

モーゼスおばあちゃんの生き方

私が尊敬してやまないひとり アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス(1860-1961) この方はアメリカ人なら誰でも知ってる有名なおばあちゃん 愛情を込めて「グランマ・モーゼス」と呼ばれています アメリカ東部の農家の主婦さんです 日々、主婦として母と…

山下清の超絶技巧

山下清さんはちぎり絵をたくさん残しています この人は幼少期の病気が原因で言語障害、知的障害の後遺症が残り 施設にいました 施設でちぎり絵を行っていました その素晴らしい作品を医師が見て、作品が世に出ました ある程度年代上の人だと 「裸の大将」と…

いわさきちひろの子どもたち(2)

いわさきちひろさんと言われて出てくるのが 私の大好きな本『窓ぎわのトットちゃん』 黒柳徹子さんの幼少期の話を物語にした内容です 挿絵にいわさきちひろさんの絵が使われています 内容も挿絵もとても大好き 無邪気な子ども達の日常のいろんなお話 徹子さ…

いわさきちひろの子どもたち(1)

いわさきちひろさん 水彩画、絵本作家さんです この人の絵を初めて見た時、水の魔術師だ!と感じました とにかく水の扱いが素晴らしい!! 水のぼかしと滲み技法 この描き方、出来そうでなかなか難しいのです。。。 水を薄く塗ればすぐ乾く、多くすれば水が…

はじめまして

はじめまして ブログを開設しましたhiro_ameです ここでは、自分の趣味についてを主に書いていこうと思っています 好きなことは 絵を描くこと(水彩、パステル、油彩、鉛筆、PCなどなど) 美術館巡り 旅行 宗教 読書 音楽(聴くのみ) 空、自然を見る などな…